フィンペシアの副作用
フィンペシアの副作用として性機能が衰えるというか、性機能に影響を及ぼすことが知られています。これは特別に意外なことでも何でもありません。
男性型脱毛症はその名前のとおり男性だけに好発するわけですが、なぜ男性だけかというと男性ホルモンが関係しているからです。
男性ホルモンであるテストステロンが5αレダクターゼと呼ばれる酵素によってジヒドロテストステロンに変換されるのですが、このジヒドロテストステロンが脱毛を起こすと考えられています。
そこで、何とかして5αレダクターゼの働きをストップしてやることで脱毛の治療ができるのではないかと考えられてできた薬がフィンペシアというか、フィンペシアの先発品のプロペシアなのです。

頻度としてはせいぜい数パーセント以下
ところが当然のことながら男性ホルモンは別に髪の毛を生やしたり逆に脱毛を起こさせたりするためだけに存在している訳ではありません。男性ホルモンの最も重要な働きは当然ながら男性の性機能を維持させるためです。
そこに途中段階の酵素の働きを阻害する薬を服用することで、いろいろな副作用が起きる可能性が生じてくるわけです。
薬の開発段階から予想される副作用というわけです。
関連する副作用としては、例えば性欲減退、勃起不全、射精障害、さらには精液中の精子濃度減少とか精液量減少などが知られています。
頻度としてはせいぜい数パーセント以下でそこまで高いものではありませんし、多くは薬の服用を中止することで改善したとされています。
ですが、気になるような勃起力の減退が起きていることは事実です。

効果には時間がかかる
ここから先はあくまで想像ですが、この薬を服用する人は中高齢の男性が多く、薬を服用していなくても起こったであろう性機能の減退と区別がつきにくいということもあるかもしれません。例えば1週間だけ服用して、症状が治ったら服用を中止するような疾患の場合、薬の服用期間にだけ何か副作用が起きればそれはほぼ間違いなく薬のせいだと言えるでしょう。
ですが、この薬は最低でも3か月、通常は半年は継続して服用しなければ効果が現れないとされている薬です。
また、継続して効果を得るためにはさらに長期間服用を続けなければならないとされています。
こうなってくると、加齢による体の機能の衰えと区別がつきにくいということも現実にはあるでしょう。
ただ、気になることがあればそのまま薬の服用を継続するのは好ましいことではありません。
医師や薬剤師に相談したほうが良いと考えられます。